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小湊ライト講習記録(小湊スパルタ塾補講兼)
その2
ピットエリアにて
ピットに戻ってまいりました、大体10時20分頃でしょうか。ああ、なんだか人が増えています。久ぶりにお目にかかる方々が大勢いますね・・・大船方面の倒壊派SさんにほっかむりIさん、トランポKさん河童さん、埼玉のF大将・・・懐かしいっすね、2〜3年ぶりでしょうか。皆さん変わらないですね。結局塾生09号は来ませんでした。(知らない人ばっかでした)
いや、何より驚いたのは、皆さんのバイクはRMXばっかり、何故にそんな憑かれたように、と思ったのですが、ほっかむりIさんが「だって2stなくなっちゃうから」と。ああなるほどそういうことでしたか。そう考えれば、私がCRM250ARを買ったのも同じ動機なんですよね。
更にほっかむりIさんに質問されます「つぶちゃん今何乗ってるの?」・・・まぁ前回会った時から時間が経ってますからねぇ・・・前はXR250に乗っていたけど、そのときの記憶しかないのでしょうね、確かに乗り替わってはいます。でも、今回はその乗り替わったバイク、即ちCRM250ARは持って来ていないので、今ある事実を指差して「あれ。」と答えておきました。そう、CRM80×2台。一台はCRM80ボッタクリ号といった名前がありますが、これは以前そのほっかむりIさんから身請けしたものです、「あ〜、まだあれ乗ってるのね」と朗らかに笑っておられました。
でも実際乗っているのは塾生28号ですから「あれは嫁様が乗っていて、自分はCRM80親方X1+に乗ってるのですわ、うーんと、親方から買い取ったやつね」と補足しておきました。この応答にはいろいろ含みがあったつもりなのですが(だって、結婚してしまっているということを一言で言ったわけですし)、それほど重要な内容とはならなかったようでした。(きっとみんさん、自分は男とあっと言う間に認識したのだと思います)結局、真の愛車CRM250ARのことも伏せつづけたのでございす・・・
倒壊派Sさんには「まだ新聞屋やってるの?今日はカブ?」とか聞かれましたけど「そんなことはないっすよ〜」と返答。(でもそれさえも、冗談だと思っていると思います)記憶は新聞配達の時点で止まっているのは皆さん同じっすね。
また自分のところのトランポに戻ります。ここからうんうん唸らなければならない・・・クラッチホルダーどうしようかしらん?折ってしまったホルダーは、以前CRM250ARのホルダーを交換した際余っていたのを移植したものなのですが、その、ARのを交換した理由が”柔だから”なわけでして、結局その危惧がCRM80で現実のものになったので御座います。
工具箱の中をあさっても、残念ながらクラッチホルダーの予備なんてありませんでした。以前、崩壊したホルダーの残骸はありましたけど、(ほんっとになんでもとっておくから。なんでもはいってるな〜)これじゃどうにもならないので御座います(泣)。このままでは走れない・・・塾生28号は相当にやる気をなくしているようで「もうとっとと帰っちゃおうか」などと申しております。えー、今度は私がノリノリで走り足りない気分マンマンなんですけど。
そんなところに、スチャ塾長以下カメの方々が登場なされました。10時30分のこと。事前に「多分10時30分頃来るんだろうね〜なんたってスチャラカ塾だもの」なんて話していたんですけど、ズバリその通りで御座いました。ファーゴ佐柳号が私たちの前を通ります「おはようさーん」、んーん、いつも陽気で宜しゅう御座います。助手席にはトラ課長の姿も見えます。なるほど皆さんどこかで集合してから来られたのですね。(ついでに、すちゃ塾長にもホルダー持ってないか確認。でも持ってなかった。トラ課長は前日からさけやなぎバーだったのかな?)
そこで塾生28号は思いついた「あ、カメってバイク屋じゃん、もしかしてもってないかな、クラッチホルダー。あれば売ってもらいたい」と。ああなるほど、それは十分に考えられることですね。それならカメの皆さんのところに行って話をしてきたら?と告げると「いっしょについてきて」などと申します。・・・自分のバイクは自分で責任持ちましょうよ、なんで私がいっしょについて行かねばならないのですか。いくら初対面の人が多くておっかないと言ったってだ、この非常事態にそんな贅沢言ってて良いのですか?なら策を尽くさず帰りますか?・・・結局、行くことを決心されたようです。なぜか私も後ろについていってましたけど。
カメの皆様の集団に到着する前に、私は離脱してファーゴ佐柳号の方にふらふらと行ってしまいました。さようなら塾生28号、自分の尻は自分で拭きましょうね〜何とかなるっしょ。私はそこまで面倒見切れないので御座います。CRM80を与えたのだって、自分のことは自分でするから、が条件だったはずです。
佐柳号に到着した私、そのそばに停まっているTLMに目が行きました。トラ課長が持ってきた車輌のようです、なぜかナンバーがついています・・・この車輌で公道は走りたくないですね、相当に疲れそうな気がします。申し訳程度についているウィンカーがいい味出してます。(ほんと、怪し気だった。でも足が着くだろうな〜)何より、イーハトーブのステッカがキラリと光っているじゃありませんか。なかなか素敵で御座いますね。というか、”なんちゃって”トライアルと謳う催し物に、なんちゃっても無い本物のトライアル車というのは・・・うーん。スチャ塾長が仰るとおりタイヤにガムテープぐるぐる巻きなら納得できるような気がします。
ファーゴ佐柳号から、対面50mくらいに見えるカメの皆様の集団で一生懸命熱弁を振るう塾生28号が見えます。どうやらスチャ01号ことKさんと話をなさっているようですが・・・あ、塾生28号がこちらに来ます「無いって(泣)」・・・そうですか、バイク屋さんでさえ持ってきてないのでは手の尽くし様が無いですね、これはなかなか困りました。(熱弁って〜か〜、自転車のブレーキレバーとホルダーが使えないか、とか、そのキックボードのでっかいのはどうだとか、1位の商品のそれを勝ち取ればいい!とか、なかなか下らない話をしておりました。う〜ん、なんちゃってだけあって、バイク屋さんもなんちゃってだったみたいです。)
何気にスチャ塾長に語りかけます「ねぇ、この(RMX佐柳号)クラッチホルダー、ちょうだい。」・・・答えはわかっていたけど、ついつい聞きたくなっちゃうんですよね、なんていったって相当の人格者のスチャ塾長ですから「良いよ良いよもっていきな」と気前良くくれるかも知れないから・・・そんな訳無いです「え〜、そしたら俺どうやって走るのさ」、済みません。
Kさんも来て「いっそのことクラッチ無しで走られたらどうですか」と申されます。(なかなかすぱるたんなお方でした)・・・んんんんん、外周前半くらいならばそれで何とかなるかもしれないんですけど、これから行こうとしているところは車輌が完全で人間様が健全でも、多分、いや大いにもんどり打ちそうなところなので、ちっとそれは無理ですねぇ。何しろそのクラッチホルダーが折れているCRM80に乗るのは塾生28号です、行ったら最後戻って来れないことが多分に考えられるのです。
あ〜あ、どうすっぺかしら、などとファーゴ佐柳号の前で悩んでいるところにH師匠登場。なんだか今日は青とか柿色とかのバイクに乗っていません、黒いRMXに乗っておいでです。というか小湊にいらっしゃったんですね、気がつきませんでした申し訳御座いません・・・で、スチャ塾長がH師匠に一言ツッコミ「あれぇぇぇ〜?前RMXなんてカスだとか何とかと散々言ってませんでしたっけぇ?」H師匠「え〜・・・」モゴモゴしてます。何か、人に言えない事情なんかがあるのでしょうか?スチャ塾長とH師匠が闇ブローカーについてのお話なんかなさっているようです・・・(その後、バイクの悪口言ったせいか、エンジンかからなくなっちゃってました。それにしてもさすが塾長です、結構いろいろ聞いてもらって、手を尽くしてもらいました。その時のお言葉「H師匠は持ってないよな〜、あの人自信過剰だから、そんなものはいらないとか言い兼ねね〜もんな〜」笑いました。)
また自分たちのトランポまで戻ってきました。そしたら大船の御歴々がH師匠と共に的屋坂のほうへと一斉に吹っ飛んでいかれました。(ほんとに恐ろし気でした)ああ、H師匠のトラップに嵌められるんだろうな、なんて不幸なことはそれほど考えませんでしたけど、ホルダーの件で呆然としている私たちに手を振る皆様、いい笑顔してます、この後どういったところに引きずり込まれるのか興味がありますが、私たちは今目の前にある問題を解決しなければならないのであります。
大船の御歴々が去ったとあれば、人脈に頼るクラッチホルダー入手の手段は絶たれました。さてどうしよう、なんて考えて時間が過ぎ去っていくその瞬間が人間を大いに空しくさせます。ここはコーヒーの一杯でも飲んで、ゆっくり善後策を練ることにしましょう。ボーっと空を眺めているよりは、コーヒーでもすすって落ち着けばまたいい案が浮かぶかもしれません。青空が見えるほどに空模様は回復していたので御座います。
コーヒーを点てるために湯を沸かしていると、(カメのほうで、DTをキックゲロしているお方を見て、「あのままエンジンかからなきゃ、追い剥ぎするか?」と言ったのは01号です。)ふと塾生28号が口走ったので御座います「そういや(ピットエリアの)案内センターの脇にDT50が放置してあったな・・・」と。・・・も、もしや!そこから剥ぎ取って移植してしまおうと・・・!?ズバリ、その通りなので御座います。何しろナンバーもついてない状況で、いつ追剥にやられてもおかしくない状況で放置されてる、そういう発想が浮かんでもおかしくないので御座います。
いっそ、黙って奪ってきてしまって使用後に戻しておこうかなんて案も浮かんだのですが、置いてある場所が案内センター横、もしかしたらココの備品かもしれません。勝手に何かするなんて良心が許さない、という結論に達したので御座います。・・・でも、もし本当に備品ならば、管理者に直談判してその部分だけでも買い取ることが出来るのではないか、との結論に達したので御座います。そうすれば何とか走ることが出来る・・・
そうなれば行動は早い、まだ管理者はピットまで上がってきてません、麓の受付センターにいらっしゃるのでしょう。そこで塾生28号が麓まで、CRM80親方X1+に乗って直談判しにいくことになりました。というか「CRM80親方X1+は足がつかなくて怖い、アプローチ道でこけるよぅ〜」などと泣き言を言っていたのですが、(いやほんと、レバー類が短くって手が届かなかって、さっきまで乗ってた車両と違い過ぎるから、恐かったのです。ちなみにアプローチ道を自分の運転するバイクで行くのは初めてだったので、恐ろしい事極まりないのでした)そんなことに耳を傾けるなんて優しさは、生憎持ち合わせていないんです、私。「とっとと行って来い」と指示を出してコーヒーを啜っていたので御座いました。
目の前を大船の河童さんが通過してトランポに戻ってこられました。トレーナーを脱いでおられます。なんか暑そうです・・・たまらず脱ぎに戻ってきたのでしょう。出発時は涼しくても、一寸走ればすぐに暑くなるのが小湊なので御座いますね。
一縷の望みをかけて出掛けた塾生28号、暫くして戻ってまいられました。鎧の一部が欠けてしまったとか、腕一本落としたとかの、外見上の変化は無いので、無事帰ってきたようです。しかし話を聞けば、帰り道岩盤で一度こけたそうな。アプローチ道でこけてるようでは先が思いやられます。(だ〜って、車が掘り起こし捲って、ちゅるんちゅるんだったんだも〜ん。足つかないし)
結果は・・・ダメでございました。門前払い、とまでは言わないけれど、管理者曰く「アレはお客様が置いていかれたものだから勝手に何するわけにはいかない」とのこと。(でも、F2小湊はきちんと管理されている事がこの事から解り、少し安心)これで交換の手立ては完全に絶たれてしまいました。管理者に現状を告げてしまった手前、もうこっそり剥ぎ取りも立ち行かなくなってしまいました。万事休す・・・これで、今回の小湊ライト(補習)は終了になってしまうのでしょうか。塾生28号も弱気な発言をします「早く帰れば明日の仕事に影響が無くて気分良いじゃん」などと・・・。(うんうん)
まだ走り足りないんだけどな〜とボヤキながら、タバコを吹かしつつ小湊の風景を堪能。風も多少弱くなって穏やかに晴れて気分が宜しゅう御座います。嗚呼、こんな空模様で小湊の奥深くまで潜り込めれば気分が良いだろうな〜と思いつつ、割れたクラッチホルダーを突っついてみます。ハイ、プラプラしてますね・・・これに私が乗って、CRM80親方X1+に塾生28号が乗れば何とかなるかな、でもいざクラッチ使いたいところで左指がスカッ、スカッ、ああっ、クラッチ切れなーい(泣)と嘆くのもヤだな、と更にボヤキつつ見つめてしまいます。
おもむろに、塾生28号がガムテープを持って現れました。そんなもので何をするつもりなんでしょう・・・も、もしかして、それで貼って止めるつもり!?・・・あひっ、本当に貼り付けるんかい!う〜っ・・・あ、あれ?何とかなりそうじゃないですか。なるほど、クラッチホルダーの割れ方がてこの原理を利用できる形だったから、てこの支点がズレなければいいだけの話、ガムテープでも何とかなるのか!(見たか!ガムテープフェチがただものではないところを!って、なんだか怪しいな。でも、ガムテープはいいでっせ〜、ガムテープは(正確な商品名はオリーブテープ)テラオカが一番。あんなに粘るものはないっす!)そーかそーか、それで針金でグルグル巻きにしておけば尚結構じゃないですか!!
追い込まれて秘策が生まれました。(でもちょっと成功した事に後悔。走り出してまた後悔)にわかに塾生28号にも私にもやる気が戻ってきました。この時11時30分、もう昼も近いが昼飯までにまた走りに行くことにしました。今度こそ小湊の全貌を見に行こうじゃないですか。私の鼻息も荒くなります。(おっぴろがってます)・・・と塾生28号を見ると「少し休ませてくれ」とのこと。私がコーヒー啜っていたのが羨ましかったらしく、コーンスープが飲みたくなったそうな。そうですかそうですか、じゃ是非飲んでください、その間にクラッチの調子でも確かめておきますわ。(コーンスープはとっても美味しかったです)
私の格好はすぐ走り出せる状態だったので、CRM80ボッタクリ号に跨り的屋坂を軽く登ってみることにします。うんうん、クラッチ操作に何の問題もないじゃないですか。これなら最深部にも行けますねぇ。良いですねぇ(しかし、良く考えたら的屋坂の登りじゃクラッチ操作なんざ必要ないことに気がついていませんでした)。
ピットに戻ると、塾生28号も支度を終えてすぐに走り出せる状況にあります。一応復活したとは言え不安な状況に代わりが無いクラッチホルダーを気遣って「なるべくクラッチは使うな」と事前に指示を出しておきます。(いや、そんな事言われたって、それ以前にそんな事を考えている余裕は自分には全くありませんって事はその時言えませんでした。恐ろしくて言えません)ついでにガムテープが崩壊したときに緊急手当をする為のガムテープ少々を持ち、またピットエリアを後にすることにしたのでした。
永い永い、外周地獄への出発で御座います。
(まだ続く)
まだまだ先は長いですが続いてしまいます。
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