SuperCub70・90の新聞配達仕様化

  私が所属する店には、SuperCub70とSuperCub90を新聞配達使用化した車輌が各1台ずつあります。とにかく力強さは50ccの比ではありません。もうポケットマネーで買ってしまおうかと思うほど。
  そんな力強い新聞配達仕様のSuperCubを如何に作ったか、考えてみようと思います。ただ、全ては私が入店する前に起こったことですので、実車を見て、オーナーの話しを聞いての推測です。情けない話しですが(9年も前の話しだそうで)。
  もし正確な情報がありましたら是非御教授下さい。


 
まずは実車を見てみる
 
SuperCub70新聞配達仕様
 
SuperCub90新聞配達仕様
SuperCub90。
ブレーキペダルが使い込まれて擦り減っています。
SuperCub90、メーターパネル。 
 
装備を整える
  新聞配達に使うには、新聞を積んで配れて且つ耐久性に優れなければなりません。まあ取り敢えずPressCubの装備をいくつか付けてみたそうです。
スタンド
  標準のものでは接地面積も小さくやわでとてもではないが新聞配達には耐えられない、と言うことで取り替えたそうです。オーナー曰く「これは純正である」と言いきっていますが、どうも信用ならない…何処かの会社のものを付けた可能性が高いです。なんせ、改造は全て自転車屋任せだったという情報を店長から聞いていますから。
  ちなみにPressCub純正のものは付きません。PressCubのものはステーがかなり長く、70、90のタンデムステップの位置にまでマウントしているから。よって普段は使っていないボルト(ステップの上の方)2点で止める事になります。また、もと有ったスタンドは強化スタンドを付けた後も取り外さず残しておく事もあります(店の90がそう)。不意にスプリングが切れた際の緊急用として。
  そうそう、SuperCub70はタンデムステップが収納できないので、乗ったままスタンドの出し戻しをする新聞配達では鬱陶しいことこの上ないです。願わくば切り取ってしまいたいくらい(たまに使うとそう思う)。
 
SuperCub70。
SuperCub90。
接地面がかなり擦り減って鋭利になっています。 
SuperCub90には元のスタンドが残されていました。
一緒に出してみたところ。
元のものだけです。 
標準ではステップのステーにマウントされているんですね。 
  SuperCub70の方は取り外してありました。その元のスタンドのマウント跡です。 
 
キャリア
これが無くては新聞は積めません。PressCub純正がそのままついたそうです(ボルトオン)。
 
SuperCub90のもの。上から。
同じくSuperCub90を横から。
マウント(ボルト)位置がPressCubと同じなのでボルトオンです。
 
前籠と前照灯
  装備しているのはpressCUB純正なのですが、そのままボルトオンでは付きません。まず籠本体。そのままつけて付かないことはないのですが、かなり心もとない強度となります。そこで、ステーを取り付けることになるのですが、ステー本体そのものはやっぱり自転車屋任せだったそうでよく分からないそうです。
  ただ、取り付ける為のボルトがちゃんと有るんですね。ステアリングの裏側を覗いてみるとそれらしきものが見えます。そこにステーを取り付け、下部と上部でがっちり籠が取り付けられるという寸法です。
 
SuperCub70前から。
SuperCub70横から。
SuperCub90前から。
SuperCub90横から。
 
  前照灯。元々はPressCubのポジションランプにあたる場所が前照灯なのですが、新聞を籠に積んだ際にやはり隠れて使い物にならなくなる為に、PressCub同様籠の前に前照灯を取り付けます。これもPressCub純正ですが、取り付けただけで電装をしなければただの木偶の坊。その電装、元の前照灯に通じる電線を無理矢理力技で籠の前の前照灯まで延長すると言うようなことをします。
  電線を引っ張り出す為にステアリングの下のカバーに穴を開けるという、これまた力技で対応します。その結果、元の前照灯は使えなくなります、ポジションランプとしても。
 
  写真はSuperCub90。前籠取付ステー用のボルトもみえます。  
  穴をあけなくてもカウルの隙間から通してもいいと思うんですけどね

取り敢えずこれだけあれば新聞配達には使えます。
 
  しかし、リアブレーキはノーマルのまま(小径)です。この点、耐久性に疑問が残るというご指摘を杉山さんら頂きました(ありがとうございます!)。使用者本人達は「今のままで良い」などとのんきなことを言っています。最近、パットではなく本体そのものが擦り減ってしまって利きが悪くなったと言っているので、PressCubのホイールとの交換を勧めています。何とかせねば…
  と思ったので交換が出来るかどうかの実験をしたのですが、生半可な事では(リムだけ交換とか)では対応できない事がわかりました。リムを交換する事は出来そうですが、かなりの移植が必要そうです。


 
PressCub70、PressCub90の存在について
実は、店では出入りの自転車屋からだけではなく或るところからも車輌の購入ができるのです。そこから購入できる車輌はもちろん新聞配達用のものなのですが、販売店向けのカタログ(門外不出)にはちゃんとSuperCub70とSuperCub90も載っています。で、そのSuperCub70,90なのですが、もう既に新聞配達仕様化されたものらしいのです(実車を見たことが無いので)。そう、新車購入時に既に新聞配達使用化されている…PressCub70、90?とも言えるような車輌だということ。
  上に示した新聞配達仕様化は、自転車屋でノーマルなものを購入して後に装備を付け加えていったものなのですが、本当に新聞配達仕様の新車が欲しければPressCub0,90を買ってしまった方が良いかもしれません。その上、そのカタログ上では新車価格がPressCub50よりSuperCub70,90新聞配達仕様化(もちろん装備全部込み)の方が安い(70よりは90の方が高いのは当然ですが)。
  また、そのカタログにはCUBの装備品(ナックルガード)や店毎に用意する装備品全部が載っています。う〜そのカタログメッチャほしい、と店長に懇願しましたが返事はもちろん「駄目」…。
  最後になりましたがCubを含めての「ブツ」の手に入れかた。店向けの門外不出のカタログに載っているだけあって、一般向けはやっぱり無理らしい。欲しければ新聞屋になってしまうか、店に泣き付くかするしかないでしょう。
嗚呼、ごっつい欲しいぞPressCub90!
そのうち絶対買ってやる!!


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