3/17 ひみつ基地ラリー
 コマ図を見ながら走った事のない自分は、なんとしてもTBIの前までに、ラリーに出たかったんですが、この時期に行われるラリーはないと、相方に言われていましたが、TBIの情報を探してネット上を彷徨っていたら、ひみつ基地のページを発見。実は発見したのは2月の初め頃で、その時は第5回2/18のラリーの告知がなされていました。初心者向けみたいに書いてあったので、とっても出たくなったのですが、マシンの準備が出来ていないのと、不安だったのでその時は見送りました。
 さて、2/18はうちで何をしていたかと言うと、風邪気味でごろごろしているだけ。2/19にひみつ基地のページを見に行ってみると、なんだかとっても寂しいような悔しいような気分になりました(雪はいやだけど)。その後、感想文などを見るにつれますます後悔しました。それもその筈、次に行われるラリーは相当きついみたな事が書かれてあり、しかも2日間。これには悩みました。迷いに迷い、掲示板で質問をしてみると「うちのイベントはすべて初心者向けで〜す。」とあり、ま、コースはきっと初心者コースではないにしろ、初心者でもなんとかしてくれるのだろう。と今までの経験から思い、さらに相方も出ると言うので、思ったより気楽に出場決定いたしました。
 用品買い出しにW/Wやらうろちょろした日に、お店に行って、あっさり申し込みしてしまいました。

 さてさて、それからが大変です。おおかた出来上がってはいましたが、ICOも取り付けなければならないし、まだまだ足りないものばかりでした。その上、前の週には土曜は利根川の河川敷きで、牛を見ながら走り(これがラリーで役に立つとは思いもしませんでしたが)、日曜はF2小湊で壊れないかどうかの確認。
 直前の週は毎日夜整備と、なかなかハード。ラリー装備で公道を走る事ができたのは、前日の16日だけで、不安がいっぱい。ま、なんとかなるでしょ。と思いつつ、金曜日は寝ました。

17日土曜日。
 朝6時すぎに起床。緊張しています。
 なんだかんだで家を出たのは7時。行く途中に相方のICOと距離の誤差が確認されました。うーん。30Km走って300mの誤差なので、それ程不安はないですし、自分はポイントポイントでのんびり修正すればいいや。と、開き直り。お店に付いて、初めてみるコマ図に感動。さっそく張り合わせ、マ−キング。


そうこうしているうちに、緊張のスタート。
 橋のあたりから、迷うも前走者に付いて行きます。あ、これでいいのね、ってな具合で、コマ図の仕組みを理解しつつ、普通の爽やかツ−リング気分でしがた、気付くと、「がんばれ!」に来ていました。ミカワさんがなんだか大変そうにしている脇を、苗代奥様を習い押して進みます。調子に乗って走っていると、苗代奥様が左の土手に上がっていきます。あ、ここだったのね、って道がないのか。慌てて土手を登り、地図に従い下りていくと、苗代奥様と、もう1台の方が土手の上で止まっています。こっちを見ていますが、何がなんだかわかりません。そのまま行こうとしているとなんだか呼んでいます。慌ててUターンしようとして、リアが滑り早速転けます。結局起こして貰いましたが、何があったのかわからぬまま、皆さん消えて行ってしまいました。自分はよじれたハンドルを直すべく、タイヤをひたすら蹴っていました。何がなんだかわからぬまま、とにかくコマ図どおりにすすみます。しかし、よじれてしまったハンドルを何度も直そうと止まり、この瞬間もう、帰ってしまおうかと思いました。
河原の、かなり手強いぼこぼこに苦心しつつ、なんとか進みます。途中、ミカワさんに距離やらを聞かれ、普通のメーターだけしかないことにとても驚きました。橋が2つとか、なんだかぐるぐる回ったり、途中ミスコースしたようで、SS-1に着く手前で距離が全然違いましたが、橋がそれしか見えないので、とにかく目指します。

 SS-1は砂浜を走って戻ってくる。と言う行程でしたが、あっさり腹を見せ、転倒。気付くとバイクは上に上がっていました。すると自分のICOが壊れたとかどうとか噂があったようで、どこからそんな怪情報が流れたのか全然わかりませんが、なんだったのでしょ?
 さてさて、また走り出しますと今度はフォークが逆によじれてしまいました。また蹴りを入れていると、苗代奥様がハンドルを持ってくれますが、もうどうしょうもないようなので、諦め、そのまま進む事にいたします。
 暫く舗装路が続き、右と左を間違えたり、SOのところで、勝手に左に行ってみたり、でもそのおかげでガソリン入れたり出来たり、とにかく昼ご飯なんてどうでもいいから、先に進みます。途中ICOがリセットされた?と、パニックになりかけたりしました(ただ、100Km超えただけ)とっとと進んでSS-2に行って、パンでも食って待ってようと考え、墓参りの人とかを見ながらどんどん行きます。しかし、これが甘かった。なんと残り10Kmくらいの間が、とんでもない道だったのでありました。沢を越え、丸太越えで転け、どうにもならず、誰かこないかな〜と思っていると、ミカワさんと相方登場。早速助けてもらい、お手本を、と見ていると、2人ともだめじゃん。ちょっと安心いたしました(スミマセン)(補足:ミカワさんは2回目は成功)。そうこうしていると、後続がどんどんやってきます。それを見ていると、自分は時間がかかりそうなので、とっとと先に行きます。すると、今度は目線より低い位置に丸太が。なんとか道がないかと、探しますが、見当たりません。しょうがなく、倒して進みますが、ぎりぎりでダメ。(早く来た意味ないじゃん!)またみなさんを待ちます。するとどうでしょ、通り過ぎると、道が見えてきます。な〜んだ。今度からは、バイクを下りて見に行く事にしましょ。

 さて、待っていると、みなさんお揃いで到着です。さっそく助けてもらい、みなさんはエスケープ。今度は先になんぞ行かないで、みなさんの後を着いて行きます。次にはさっきよりなんぼか高い丸太。これならなんとか通ります。その後、相方といっしょに進みます。
 コマ図を見落としていたところがあったり、よくわからなくなったりしましたが、なんとかオンコースを保ち、山道を登ります。何度も何度も転けながら進みます。すると、相方が道で止まっているではないですか。「何してるの?」「空気圧落としてるの」「じゃ先行く」と、この会話で何も気付かない自分。いつも通り登って行くと人がいっぱいいて邪魔くさい。危ないなあ、SSはここからか?登り切ろうとすると、あっちあっち!と言う声。へ?そんなの知らん普通の登らして〜と、よそ見しているうちに転けました。なにが起きたのでしょ。「起こしていい?」「見えない手が」とか声が聞こえていますが、何の事やらからかわれていると思って勝手に気分悪くしていたら、なんだか「ゴール」とかって言われて、とにかく相方が登ってこられるよう、バイクを避け、相方が着き、そこで初めてそこがSSだったと知り、それでもよく解らず、もう帰ろうと思っちまいました。(いや、親切にして頂いたのにスミマセン)
 その上、せっかく登ってきたところを下るそうで、みなさんとっとと下っていかれます。あんな思いをして上がってきたのに、こんな事なら登らず帰ってしまえばよかった、と思いながら、パンも食えずに下りはじめます。しかし、マーシャルさん方の指導の元、いつも教わっているのとは違う下り方を指導してもらい、ちょっと嬉しく、坂を下り切ったところで、そこがどこだか解らず、教えて頂きなんとか下っていくと、相方が神社でなにかやっているではないですか(決して待ってたとは思えない)、あーよかった、安心だ−。きっとオフィシャルの方々がいらっしゃらなかったら、確実に逆方向へ行ってしまい、迷っていたことでしょう(本当にありがとうございました)。そこで休憩し、パンを食べると心も体も落ち着きはじめ、雨が降ってきていたので荷物をビニール袋でくるみ、走り出します。

 ここからは舗装路ばかりと、オフィシャルに聞いていたので、気分的には楽です。相方と走り出しますが、とっとと置いていかれたので諦めて、曲ってしまったチェンジペダルを修復いたします。さ、気分を取り直し先を急ぎます。
 しかし、合羽を着ないでいたので寒い寒い。コンビニを見つけ、とりあえすホットマックスコーヒーを飲み、あたたまり、合羽を着て再出発いたします。いや〜あったかかった。
 その後、黙々と走っていると、河原にオフィシャルの方々が。なんだか止まって指示を聞いてくれと。なんじゃらほい、あ、着替えが濡れちゃうから預かってもらっとこー、と思っていますと、通行止めによるコース変更でした。どうやら国道をひたすら走るみたいなので、気持ちに余裕が出来ました。しかも到着ポイントはSSのほんの手前。とにかく飛ばす飛ばす、途中でガソリン入れて、フェイントのセブンイレブンを見ながらとうとう、指定された交差点に到着。曲りながら、コンビニの駐車場にバイクが数台。なんと相方までいるではないですか、とりあえず駐車場に入り事情を聞くと、電装が逝ってしまったようで、少しでも手を貸そうとヘルメットに頭につけるライトを固定してあげます。あとは、昼に買ったおにぎりを食べたりなんだりして、時間を潰します。
 相方の修理が終わると、相方の飯の時間に突入。駐車場を一緒に出発。相方は、ICOもマップケースも、メットの上のライトで見る事になり、自分は自分で、ICOのライトが切れてて、正に二人三脚状態で進みます。

 やっとの事でSS-3に到着。スタートは少し遅れるみたいです。あたりはすっかり真っ暗、初めてのナイトランに心臓が飛び出そうなくらいな緊張感。少しすると、コースを走ってきたオフィシャルが到着し、湯気を上げてます。ますます緊張の嵐。始まると、1分間隔のスタートにどんどん緊張が高まり、おかしくなるかと思いました。走り出しますと、なんでもないところで転けて、相方に先を行かれます。(田中さんの特別処置とかで、相方が後からスタートしましたが、全く意味をなしません。この相方は、人を踏んででも先に行っちゃうので、かえって恐ろしいかも)それから轍ではまり捲って、何度も助けてもらっちゃうし、最後の最後はなんだか知らないうちに坂を下り始めて、登っているし。暗いと見えないから、それはそれでいい時もあるようです。自分が最後だろうと思っていたら、まだ人がいたので(って手伝ってもらった人なんだけど)、少し安心。って思ったら、ミカワさんが1Kmの道のりを5Kmも走ったようで、リアタイヤにいろいろ詰まって大変な事になっていました。
 さ、次へ移動です。SS-4の会場まで移動。到着して、ミカワさんがリアタイヤに詰まった蔦などを取りにかかります。みんなでむしりますが、最後はカッターのお出ましで、無事綺麗になりました。

 ほっとするのも束の間、SS-4は距離も長く、ミスコースもしやすいらしく、なかなか大変な様です。またもや自分の心臓は飛び出しそうになっていきます(さっきよりはまだ、ましだったかもしれません)。なんだかわからないうちにスタート。分岐が多いので、一応コマ図を見ながら進みます。マップケースの照明が、かなりいい具合で照らしてくれて、ほんとによかったです。坂の上で、行く先を確認と言われても、それをすると恐くて下れなくなっちまいます。それなりに覚悟を決めて行きますが、下った直後の低い山にはまって転けたり、諦めて押したり、そうこうしているうちに、え〜い!ままよ!と突っ込んだら、なんだかとても急な感じ、あ!と気付いた時に、そこは道でなくただの壁と言うのを確認しながら、Degreeは吹っ飛びます。吹っ飛んで逝くDegreeを見ながら(写真撮って貰わなきゃ)と、思いながら(上に乗るなよ)とも思い、後ろからバイクの音。自分の後ろには田中さんがいた記憶があったので、思わず「写真!写真!写真撮って〜!」と叫んでいました。どこかでスイッチ入っちゃったんでしょう、楽しくて楽しくて。びっくりしていた田中さんもノリノリでした。


さて、記念撮影開始。間違い探し。どっちが上でしょ?

本当はこうだったんです。
みなさんにお見せしたかったです。
 さて、ひととおり気が済むまで撮影してもらい、起こしにかかります。やられたのは、マップケースの基台(本体はいたって丈夫)と、ヘッドライトカウルくらいで、あとは何の問題もありませんでした。

結構ぐじゃぐじゃ。なのに平気でした。
 田中さんに、向きを変えてもらい、坂の下から再出発。それから先も、水たまりでひるんで転けたりしましたが、なんとかSS-5のスタート地点に到着いたしました。なんだか、妙な興奮状態になっていて、今までいろいろ苦しんだのにも関わらず、楽しくてしょうがなくなっていました。
 そんなノリノリの中始まったSS-5、またもや砂浜。先に走り出すオフィシャルの、パイロンを背負った姿がこれまたステキ。自分はゆっくりゆっくり進みます。案外人の走った跡が轍になってて恐かったです。左を相方が猛スピードで通り過ぎます。到着して左の坂を上がります、ってどこ?あ、ここか!と思って登りはじめると、コーステープがすぐ右に!方向を変えようと思った時にはもうはまって、ほじくり返していました。これまた皆さんに元に戻してもらって、最初から。今度はすんなりいきました。下りも、もうなんだかわかんないけど、もう逆さまにはならんだろう、と吹っ切れて降りられました。
 SS-6まではまたコマ図走行に戻ります。って、轍にはまり巻くリで、どろどろぬちゃぬちゃ。たまりません。きっと、ラリーではなく、ただのツーリングだったら、もういいよ〜って気分なんでしょうけど、競技だし、そのへんの意識が普通のゲロツ−リングとの違いでしょうか。さて、普通の舗装路を走って次に急ぎます。またもや相方と二人三脚走行が始まります。途中、ラーメン屋の前でい〜〜いかほり。その時点で、夕飯はラーメンと決定いたしました。

 SS-6に到着。最後はモトクロスコースを2周走って終了。普通にのんびり走って、テーブルトップもどきに騙され、びっくりしたりしましたが、無事終了。この瞬間、雨が強く降り出しました。
 あとは帰るだけ!と、そこでわー!っと走り出したので、なんなく付いていきます。すると、全然違っていたようで、また逆戻り。オンコースに戻り、土手を走ります。途中まで苗代奥様と一緒だったのですが、自分の転倒でおいてゆかれてしまいました。が、なんとか土手を走り、ICOが見えないので、とにかく走り、土手の上に出て楽したりしてると、橋の下に光りが見え、みなさんがいらっしゃいました。やっと舗装路になりみんな揃って、ほっとしたのも束の間。丸太こそなかったものの、鉄塔直前で走りにくいわ、先は詰まるわ、やっと下り始めたら恐いし(スクーターなどのちっこい車両ならよさげでしたが)。やっとのことで土手の上に行き、やっと落ち着きます。そこで、先にいらっしゃった苗代奥様と先に行き、風呂に入ろうと言う事になりました。とっとと風呂に浸かりたい気分でした(でもTBIじゃそれはないんだよな〜)。健康センターに到着し、保安部品をチェックしてもらっていると、後から出た方々も続々戻っていらっしゃいました。全部終わったと同時に雨が強くなります。なんだか、こっちに合わせてもらっているようです。

 着いてからも、合羽を脱いだりなんじゃかんじゃで、時間が掛かり風呂に入ったのは0時15分。ほっとしました。ほっとした後は、みんなで乾杯!表彰式へとなだれ込みつつ、自分はとっととラーメンをすすったのでありました。
 なんと、表彰式では敢闘賞を頂き、妙な感動。とにかく完走してよかった!
 その後、宴会場を追い出され、外のソファーで盛り上がっていれた田中さんから「(よけかた?転け方?が)ほんと、上手いよ」と言われたのが、またなんとも嬉しかった自分でありました。そして、興奮状態の為か夜は全然寝られませんでした。
 こんなに楽しいイベントを企画して頂いて、ありがとうございました。そして、こんな下手くそな自分を、見守り、助けていただいた、オフィシャルの皆さん、本当に本当にありがとうございました。このお礼はTBIを完走する事で返そうと思います。
すっかり汚れています。ふ〜お疲れ様。
高さの違いもよくわかります。
 後日ガソリンを入れると、あれだけ逆さまになったのにも関わらず、144Km/7.4リットルだったのに、驚きでした。そして、朝お店に預けた敢闘(完投?)賞のトロフィーを、夕方取りに行くと田中さんは風邪で倒れたそうで、いやはやオフィシャルの大変さも垣間見られました。治りました?


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